2015年は、いつもより残念なイメージの話題が目立った1年だったのかもしれません。

 “不適切”な会計が問題視されて、まだまだいろいろなことで来年も尾を引きそうな東芝。何だかさらに深刻になっているシャープの再建話。データ改ざんでマンションに不安が広がり、海の向こうでもドイツのフォルクスワーゲンの不正ソフトが大変なことになっています

 でも、日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「技術経営」の年間アクセスランキングを見ると、どうやら読者の興味はその先の未来にあるようです。

2016年は「おもろい現場」

 ランキング上位の記事に共通のキーワードは、「おもろい現場をつくる」。もしかすると、「最近、会社がつまらん」という気持ちの裏返しなのかもしれません。それでも、開発現場をどうおもろくするか。前向きな気持ちだからこそ目を引く見出しがランキングに並んでいます。

 その中から、「2016年におもろい会社をつくる方法」について、いくつか言葉を拾ってみましょう。

「面接試験で一番見抜かなければならないのは、『この人は本当に好奇心がある人なのか』ということ。もともと好奇心がない人は、どんなに叩いても出てこない。インテリジェントな仕事では1人で千人力のことができるわけだから、そういう意味ではものすごく乱暴な言い方をすると、1000人に1人の好奇心がある人をどれだけ捕まえられるかに企業の存亡が懸かっています。好奇心資本主義のような感じですよ」
—— 川口盛之助(株式会社盛之助 代表)

 確かに、好奇心のある人と一緒にする仕事はワクワクするものです(筆者のような凡人からすると、しんどい局面もあるわけですが…)。ただ、川口さんによれば、好奇心がある人は1000人に1人。そういう人をチームに引き入れることはなかなか難しそうですが、楽しいこと請け合いです。