実は、右表の2015年間ランキングの内容は、2015年上半期のランキングとあまり変わっておりません。上半期に読まれた記事がそのまま下半期もよく読まれ、アクセス数の蓄積によって年間ランキングでも上位に入りました。逆に言えば、上位に入っている連載「プロフィタブル・デザイン―利益獲得設計―」「一人の技術者がモジュラーデザインを確立した軌跡」が引き続き注目を集めているということでもあります。
下半期の記事(上半期ランキングに登場しません)の1つが、第7位の「設計標準化は、なぜいつも失敗に終わるのか」。「プロフィタブル・デザイン」の第3回ですが、モジュラーデザインに近い話題を論じています。著者北山一真氏によれば、図面の標準化、すなわち図面内の寸法を一律にシリーズ化/固定化する試みはまずうまくいかないので、顧客の要求に直結する寸法と固定費マネジメントに影響する寸法を区別し、前者は自由度を許して最適値に設計するべき、という論旨です。
標準図を組み合わせても、顧客の要求に応えられないのでは競争力のある製品になりません。つまり、せっかく標準図を決めても使われないのだから、決めること自体に意味がなくなってしまう。それよりは、顧客の要求を受けてどのように製品にするかを決める過程(設計ルール)を標準化するべき、といいます。
記事アクセスランキング2015【設計・生産】 (2015年1月1日~11月30日) |
|
---|---|
1 | 「iPhone」がもうかる本当の理由 |
2 | 札束で頬をたたかれるも、サムスン電子の顧問就任要請を断る |
3 | 実績ゼロでサムスン電子に挑み、毎日のように追い込まれる |
4 | 「毎日が日曜日」の寂しさに耐え、念願の「トヨタ本」を出版する |
5 | 職場での不遇を妻に見抜かれ、とうとうマツダを辞める |
6 | 専属の女性秘書に魅せられるも、己を律して邪念を振り払う |
7 | 設計標準化は、なぜいつも失敗に終わるのか |
8 | ソニーよ、「昔」ではなく「本質」に回帰せよ |
9 | ソニーの中期経営方針に物申す【その1】 |
10 | “マニュアル設計者”に魅力的な製品は作れない |
11 | モジュラーデザインよ永遠に、マツダよ永久に |
12 | “ものづくり”とビジネスモデルが乖離していたGoogle Glassの教訓 |
13 | 失敗しても骨は拾うから、精一杯やれ |
14 | 幾何公差の基本を理解する |
15 | サムスン電子の事業部を渡り歩き、世界一流の技術レベルに驚く |
16 | 黒焦げのトイレは何を語る |
17 | 機能美に打たれ、ロータリーエンジンの研究開発を志願 |
18 | ガンプラ、3Dプリンターと“匠の技”で進化 |
19 | 彼は開発の誰だっけ |
20 | ひっそりと排ガス問題を解決、トヨタとの差に涙を流す |