2016年(1月1日~12月31日)において、テーマサイト「新産業」で最もアクセス数が多かったのは、人気コラム「分解スペシャリストが見た!スゴイ製品その中身」で取り上げた「ロボホンはペッパーの100倍スゴイ、と筆者は思う」でした。シャープが2016年6月に発売した「ロボホン」は、スマートフォンとプロジェクターも持つ、歩行可能な人型ロボットです。

 タイトルで比較対象となったペッパー(Pepper)は、ソフトバンクロボティクスが2015年に発売した人型ロボット。この1年半で普及が進み、さまざまな場所で目にする機会が増えたことを実感している方も多いのではないでしょうか。一方、ロボホンは発売されてまだ半年ですから、実物を見たり、触ったりしたことがある方は少ないかもしれません。

 私自身は1度だけ、編集部の記者が持っていたロボホンを見たことがあるのですが、正直、「これで電話を掛けるのはどうなんだろう?」と感じた記憶があります。もちろん、その小ささや機能の多彩さには感心しましたが…。この記事の筆者がなぜ「100倍スゴイ」と思ったのかは本文を読んで頂くとして、2016年はロボットの身近さが大きく高まった年だったといえそうです。

 コラム「それでも目は泳ぐ ~サンフランシスコ起業実録~」からは、「起業家は「CEO病」にかかる」と「起業家がモテない、2つの理由」、「起業したらモテるのか?」の3本がランクインしまし。家庭用視線追跡型VRヘッドセット「FOVE(フォーブ)」を手掛ける、FOVE代表取締役社長の小島由香氏が自ら描く4コママンガと文章で、ハードウエアスタートアップの実態を生々しく伝えてくれます。特にランクインした2本もそうなのですが、企業というよりも起業家(人)にフォーカスしている点が興味深いです。

 コラム「値付けのひみつ、教えます。」からは、「3割高くても売れる工作機械は、いかにして生まれたか」と「ガリガリ君値上げ秘話、10円の駆け引きが生死を分ける」がランクイン。安田工業の工作機械、赤城乳業のガリガリ君の“ブレない価格戦略”の秘密に迫ります。このコラムは「リアル開発会議」の特集記事で、計7社の価格戦略を紹介しました。

 2016年はリオ五輪が開催されました。「スポーツイノベーターズ オンライン」からは、「ザハは悪者にされ、僕は友だちを失った」と「評価の基準は「観客動員」、これがすべてです」がアクセスを集めました。前者は、新国立競技場のデザイン問題。国際デザイン競技の審査委員がその内情を明かします。後者は、2つのリーグが統合して発足したバスケットボール男子の国内プロリーグ「B.LEAGUE」の川淵三郎キャプテンに、バスケットボールに限らず日本のスポーツ界の未来を語ってもらっています。