「エレクトロニクス」サイトでこの1カ月間に最も読まれた記事は、電子タバコの分解レポートだった。お馴染み「分解スペシャリストが見た!スゴイ製品その中身」の最新記事である。嫌煙家の記者には関心が持てない製品ジャンルだったが、記事には興味深い視点が数多くあった。

 電子タバコとは、通常のタバコの代わりに吸う電子機器で、タバコで吸引する成分を電子的に噴霧する装置である。成分は、ニコチンを含めないなど、有害性を抑えることができるという。今回、世界最大のタバコメーカー、米Philip Morris International社の電子タバコ「iQOS」(アイコス)を分解している。

大容量電池とマイコンなど

 体積の半分を占めるのは電池である。2900mAhの円筒形Liイオン電池を採用している。主には加熱に使う。電池以外にも16ビットマイコンなど多数の電子部品を搭載しており、その数は120個に及ぶ。著者は、人の口に近づける製品となることから、様々な安全設計を施して、コスト上昇になっている可能性を指摘する。

 2位に入ったのは、韓国Samsung Electronics社のスマートフォン「Galaxy Note7」の発火事故に関する記事。韓国生まれの著者らしく、現地の報道を盛り込んでいる。3位には、やはりスマートフォンの電池に絡むUSB充電の記事である。