ブリリアントサービス代表取締役の杉本 礼彦氏
ブリリアントサービス代表取締役の杉本 礼彦氏
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 多くの技術者が心に抱く夢とは何でしょうか。

 「技術で世界の問題を1つ解決してから死にたいんですよ」。そんな誇り高き技術者ならではのコメントが胸に響く記事が、2015年9月29日~10月29日までの1カ月間に、日経テクノロジーオンラインの「技術経営」サイトで最も読まれた「だって、社長は技術者を止められない」です。

 同記事は、会社を辞めた2人のおじさんたち、瀬川秀樹氏と長岐祐宏氏による「やさぐれ放談」のコラムに掲載されました。ゲストは、ソフトウエア開発を手掛けるブリリアントサービスの杉本礼彦社長です。

 ブリリアントサービスは、スマホ向けのアプリや組み込みソフトウエアで、ウエアラブル端末やスマホ向けサービスなどで新機軸を打ち出して注目を集めている企業です。同社の杉本社長は、「『俺の技術で、これを解決したんだ』って言いたい」という気構えで、ソフトウエア開発に取り組んでいます。

 若い技術者が「これ、面白そう!」と話していることを、自由にやらせるような企業カルチャーが競争力の源泉になっているそうです。「技術者には勝手にやれと。(社長は)止められませんからね」と杉本社長は語ります。

 このような文化があるため、米国の大企業から「年収30万米ドル(約3600万円)で移籍しないか」と声を掛けられても優秀な技術者が辞めないそうです。杉本社長は、「今の会社の方が面白いことができる」と技術者が信じてくれるような雰囲気を作ることに力を注いでいます。

 詳細は記事をご覧いただきたいのですが、「多少の赤字は目をつぶるから、しばらくは好きな研究テーマでやってみて」とトップが技術者にお願いする。すると、勝手に新幹線代を使って、日本中のハッカソンイベントに参加して、賞を取りまくる、「ハッカソン荒らし」の技術者が現れたりするそうです。