電子機器サイトでこの1カ月間によく読まれた上位2つの記事は、スマートフォンの今後の売り上げや需要について記したものだった。1位となった人気コラム「上海発・EMS通信」の記事は、新型「iPhone」の発表前日(2015年9月9日付)の証券アナリストレポートを引用、前シリーズよりも出荷台数が上回るとの見方を紹介している。

 当初、新型のセールスポイントの訴求力が弱く、またヒットした前シリーズの反動で、売れ行きの見通しについては悲観的なものが多かったという。しかし、前述のレポートでは、当初は弱いとされたセールスポイントが、実際には消費者に広く受け入れられる可能性を指摘しているという。さらに新型の製造の受注を独占したのが、EMS(電子機器受託製造サービス)世界最大手の台湾Hon Hai Precision Industry社〔鴻海精密工業、通称:Foxconn(フォックスコン)〕との報道も掲載している。

 2位に入ったのも「上海発・EMS通信」の記事だった。ここでは中国スマートフォン市場について、成長減速を示すニュースや統計をいくつか紹介している。大手調査会社は、2014年に20%近くあった成長率が2015年には1%台になると見る。別の大手調査会社は、2015年第2四半期に史上初めて前年同期比でマイナスとなるとの推計を出した。