【クルマ】サイトの1カ月間のアクセス記事ランキング(8/8~9/8)では、自動運転と電動化に関する記事に注目が集まった。自動運転に関しては“自動”という名称が与える影響について、電動化ではトヨタ自動車のプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」に関する記事が上位にランクインした。
 
 1位になったのは「自動運転」の最新の議論についてだ。米Tesla Motors社の「モデルS」が運転支援システム「Autopilot」作動中に死亡事故を起したことをきっかけに、自動運転と呼ぶシステムへの懸念が高まった。

 米消費者団体のConsumer Reportsは「Tesla社のAutopilotは名称が誤解を与える。しかも数分間も手放し運転ができる」と警告した。米保険業界団体であるIIHSの代表は「Tesla社に限らず、運転者が責任を持つレベル2の車両として販売されているクルマの一部は、システムが周囲を判断して運転操作を代行するレベル3の機能を実現できてしまう。運転者に誤解を与える」と述べる。

 日産自動車は2016年8月末に、ミニバン「セレナ」に自動運転機能を導入したと発表した。自動という名称を使っているが、これまでの運転支援システムと同様に、運転者が周囲を確認して運転操作するほか、事故の責任が運転者となっている。「販売店では運転者に注意喚起する」としているが、誤解を与える表現であることに変わりはない。

 現在は運転者がいないでも運転できる「完全自動運転」の量産車は世界的に認められていない。だが、米国ではAI(人工知能)というソフトウエアが運転者として認められるのではないか、という議論が起こっており、今後の動向に注目が集まっている。
 
 電動化では、トヨタ自動車が「プリウスPHV」を公開した。これまでのトヨタハイブリッドシステム(THS)では発電機として使っていたものを、新システムでは駆動用モーターとしても利用できるようにした。EV走行時は、駆動用モーターと発電機の二つを使えるようになる。「トヨタのプラグインハイブリッドシステムは走りが足りない」という指摘に対する回答が“2モーター”での走りということになる。