2016年8月1日~9月1日の日経テクノロジーオンライン「ものづくり(総合)」の記事アクセスランキングのトップは、新連載「ゼロから実験君」の第1回「冷たいビールが飲みたい」でした。スズ製ビールタンブラーは本当に冷えが長持ちするのか?という疑問を発端にタンブラーの材質の違いを比較してみたというものです。

 この連載のきっかけは、著者である細金浩之氏の若手設計者に対する危機感にありました。“自分のアイデアを実際に造って試してみるという設計者に必要な姿勢がいまどきの若手には欠けているのではないか”というのです。

 「設計者向けの研修の最後に、自分で試作・実験させてみるというプログラムを入れようかと考えていて、まずは自分で実験してみたんですよ」。取材の中で細金氏からそんな話を聞き、「面白そうなのでぜひ動画を交えた連載にしましょう!」ということでこの連載が始まりました。当初、第1回のテーマはもっとまじめな(?)ものを想定していたのですが、雑談の中で細金氏がビールタンブラーの保冷実験をしてみたということが分かり、夏と言うことで急遽それにしました。8月下旬掲載とはいえ、残暑厳しくまだまだビールの美味しい季節ですし。

 実験のアイデアは幾つか提示していただいていて、既に実験してみたものもあるそうです。今後、身近なものを使ったユニークな実験を数回にわたって連載していく予定ですので、ご期待いただきたいと思います。

変わらず関心高いIoT

 相変わらずよく読まれているのは、IoT(Internet of Things)やスマート工場関連の記事。4、6、7、18、20位がそれらの関連記事でした。4位のドイツの技術を惜しみなく投入した中国の自動化工場は、独Siemens社の中国工場の取材レポートですが、その先進性に驚かされます。6位の「デンソーはなぜ工場のIoT活用を急ぐのか」は4月の記事ですが、ここのところずっとランクインしています。なお、8月末にはファナックがスマート工場向けのオープン・プラットフォームに向けたイベントを開催するなど、日本でも動きは活発化しています(第20位、ファナックの「FIELD System」、APIのアルファ版を公開)。

 ちなみに、弊社でも10月にスマート工場をテーマとしたイベント「FACTORY 2016 Fall」を開催いたします。同名のイベントを2014年から開催していますが、年々パワーアップしてきておりますので、こちらもぜひご来場ください。