瀬戸内海の沿岸地域は年間降雨量が少ない。そんな中で農業用水を確保するため、古くからため池があちこちに掘られ、利用されている。7月18日~8月18日の「エネルギー」サイトで最も読まれた記事は、ため池の水面を太陽光発電所に利用する二川工業製作所(兵庫県加古川市)の記事「兵庫のため池に太陽光発電所を次々と浮かべる、加古川の建機部品メーカー」だった。

 二川工業製作所によると、ため池の太陽光発電所には「水上専用の受注生産品」が必要になる代わりに、「地上設置型の土地賃料よりも水面の使用料の方が安い」「本格的な土地造成が不要」「発電量が地上設置型よりも多い」などのメリットがあるという。記事では、太陽光発電所に適したため池の条件、設備を設置する手順などを詳しく紹介する。

 続く第2位の記事は、モーターの基本をていねいに解説した「モーターの種類・特徴を整理、 適切な結線方式を理解」である。記事ではモーターの種類とともに、マイクロプロセッサーやセンサーを組み合わせて高度な制御システムを実現する仕組みを説明する。

 3位の「南相馬に稼働した40MWhの巨大蓄電池、運用の現場」は、東北電力の南相馬変電所(福島県南相馬市)で2016年2月に営業運転を開始した40MWhの巨大蓄電池の現地レポートである。高台に設置された120台のコンテナ、20台の昇圧変圧器などで構成された巨大蓄電池は、「太陽光の大量導入に対応した需給バランスの改善」を第一の目的として導入されたという。

 4位の「10の雑草リスクに備えよ」と7位の「5つの雑草対策を組みわせる」は、緑地雑草科学研究所(福井県鯖江市)の理事、伊藤幹二氏と伊藤操子氏にメガソーラーの雑草対策をインタビューした記事の前編と後編である。

 高温多湿の日本でメガソーラーを運営しようとすると、太陽光を遮(さえぎ)り発電量を低下させる雑草は大きな障害になる。伊藤幹二氏は欧米諸国における雑草の管理手法や雑草によって引き起こされる具体的な被害を紹介したうえで、雑草リスク対策に「診断→治療→点検」のサイクルを取り入れるべきだと主張する。

アクセス記事ランキング(7/18~8/18)
エネルギー
1 兵庫のため池に太陽光発電所を次々と浮かべる、加古川の建機部品メーカー
2 [第1回]モーターの種類・特徴を整理、 適切な結線方式を理解
3 南相馬に稼働した40MWhの巨大蓄電池、運用の現場
4 「10の雑草リスクに備えよ」、緑地雑草科学研究所・理事に聞く(前半)
5 阿見町のアウトレットに1MWのカーポート型太陽光
6 蓄電池は太陽光の強壮剤! 分散電源が電力市場変える
7 「5つの雑草対策を組みわせる」、緑地雑草科学研究所・理事に聞く(後半)
8 国内初! 太陽光と蓄電池による「自営線マイクログリッド」
9 「180日ルール」の申請忘れで、設備認定が失効
10 脱3重苦を目指した、Liイオン2次電池登場前夜
11 「消防士の死亡例も」、発電が止まらず、燃え続ける太陽光パネル
12 SiC分野トップを狙うInfineon、米企業を8.5億米ドルで買収
13 ヒツジ12頭が群れる阿蘇山麓のメガソーラー
14 ため池における太陽光発電の事業性、香川県が検証
15 「高価なSiCよさらば」、生産枚数1.5倍のウエハー加工技術
16 「忍び返し」も何のその、太陽光発電所に出入りするイノシシ
17 中国の電池メーカー、15分で充電できるLiイオン電池を開発
18 ゴーカート感覚の草刈機、三交不動産がメガソーラーで活用
19 産総研、トウモロコシ並みの変換効率を持つ光触媒、低コストの水素製造に道
20 淡路島のシルバー人材を活用した景観配慮型メガソーラー