中国の技術者が関心を抱いているのは、やはり自国企業の動きと日本企業の技術――。日経BP社が運営している中国語技術情報Webサイト「日経技術在線!」(http://china.nikkeibp.com.cn/)、およびSNS「微博」で展開している日経技術在線!のオフィシャルページ(http://www.weibo.com/techonchinese/)における1月の記事ランキングは、この傾向を忠実に反映していました。

 Webサイトでの上位10位までのアクセス記事ランキングは、以下の通りです(アクセス記事ランキング内のリンク先は中国語で表示されます)。

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 1位と2位は、いずれも中国企業の動きに関連した記事です。前者は国営企業に端を発すBOEが第10.5世代という世界最大級の液晶工場の構築に着手した記事、後者は中国のネットベンチャー関係者が出資者に名を連ねるFaraday Futureという電気自動車(EV)ベンチャーがベールを脱いだ記事でした。資金のかかる産業には国が後方から支援し、新規産業には小回りの利くベンチャーが率先するという構図でしょうか。

 一方、微博では、アクセス記事ランキングの上位3位内がいずれも自動車の最先端技術に関する記事でした。ランキング1位と2位はともにトヨタの最新技術に関する記事であり、日本の技術に対する中国の技術者の関心度の高さがうかがえます。なお、これら上位3位内の記事はすべて30万以上の閲覧数を記録しており、Webサイトと異なった情報伝播の力を見せつけられました。ネット時代のメディアのあり方を改めて考えさせられました。

順位 タイトル 閲覧数
1 トヨタFCV技術 46.9万
2 トヨタの安全技術 34.6万
3 BMW7、マルチマテリアル構造で軽量化 33万
上図中の数字は2/17までの数値
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 来月も、中国の技術者たちに読まれた記事を紹介させていただきます。どのような記事が読まれるか、関心が集まる内容は日本とどこが違うのか、乞うご期待ください。