日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「クルマ」において、2015年12月7日~2016年1月7日のアクセスランキングでトップになったのが、「マツダ、ついに“ダウンサイジング”に踏み切ったワケ」という記事だ。簡単に言えば、これまではエンジンのダウンサイジングに慎重だったマツダが、2016年春に北米で発売する新型のSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「CX-9」向けにダウンサイジングした排気量2.5Lの過給エンジンを開発した理由を紹介したものだ。マツダがここにきて、なぜダウンサイジングエンジンを開発したのか、その背景に迫った。

動機は技術の進化

 ダウンサイジングとは、エンジンの排気量を減らして機械的な損失を減らし、出力低下分を過給器(ターボチャージャー)で補うというアプローチだ。燃費を改善するために、多くの自動車メーカーが取り組んでいる。ただ、マツダはこれまで、ダウンサイジングではモード燃費は改善されても実用燃費は悪くなると主張してきた。

 そうしたマツダがなぜ、ダウンサイジングに踏み切ったのか。それは、ダウンサイジングの弱点を補う技術のメドがたったからだ。しかも、マツダが挑戦したのは、V型6気筒エンジンから直列4気筒エンジンへのダウンサイジング。直列4気筒エンジンをダウンサイジングする以上のメリットを得られることから、今回の決断となった。その技術の詳細は、前述の記事をご覧いただきたい。

 実は、今回のアクセスランキングでは、エンジンのダウンサイジングや過給エンジンに関する記事が2~3位にも入った。2位の「マツダが真っ向反論した、あの開発方針」という記事からは、ダウンサイジングに慎重だったマツダの考え方の一端が垣間見える。また、3位の「一躍主流へ、圧縮比10超の過給エンジン、この1年」では、過給ダウンサイジングエンジンに本腰を入れ始めた日系自動車メーカーの動向を紹介している。是非、前述の記事と合わせてご覧いただきたい。

アクセス記事ランキング(12/7~1/7)
クルマ
1 マツダ、ついに“ダウンサイジング”に踏み切ったワケ
2 マツダが真っ向反論した、あの開発方針
3 一躍主流へ、圧縮比10超の過給エンジン、この1年
4 東京モーターショーのコンパニオンはレベルが違った
5 プリウス燃費40km/L超、達成の背景に重量1310kg以下への執念
6 次期プリウスPHVへの展望、電池・モーター・充電作業はどうなる
7 グーグル、“無料送迎タクシー特許”に透ける野望
8 長く走るだけのEVは、もういらない
9 自動運転はすぐ必要、だって待ってる人がいる
10 クルマはInternet of Things!Teslaは走るコンピューター、ソフトウエアで性能を定義する
11 栄光の1年のはずが…輝き失ったフォルクスワーゲン
12 公道からサーキットまで走れる4ドアセダン、「レクサスGS F」
13 中国マジ半端ないと思った話
14 トヨタ、「オールスター」で人工知能を研究
15 マツダ、米国の「平均燃費」調査で3年連続1位に
16 クルマの軽量化、この1年 ── ボディーのアルミ化が加速
17 マツダ役員、「実燃費の良いエンジン開発を重視」
18 謎のEVベンチャーが発進、Faraday Future社の正体が少し見えた
19 トヨタ、先端工場で省エネに貢献する「からくり機構」
20 Infiniti、新開発の3.0LツインターボV6エンジンを発表