日産自動車の「IDSコンセプト」
図1◎日産自動車の「IDSコンセプト」
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ワンダースタンドコンセプト
図2◎ホンダの「ワンダースタンドコンセプト」
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 2015年10月29日~11月8日に東京ビッグサイトで開催された「第44回東京モーターショー(TMS2015)」では、日産自動車やドイツDaimler社などが自動運転のコンセプト車を公開しました。これらのコンセプト車は、国家プロジェクトの「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で定める「レベル3」の自動運転を目指したものです。

 SIPが定めるレベル3の自動運転車とは、加速や減速、制御のすべての操作をクルマが自律的に行い、緊急時などに運転者が操作するクルマのことです。もちろん車内には運転席があり、ステアリングも付いています。そして日産のコンセプト車「IDSコンセプト」は、手動運転モードも搭載しています(図1)。

 その理由について同車の開発担当者は「自動運転の時代になっても、自分で運転する楽しさを残しておきたいから」と説明してくれました。ステアリングがなく、手動で運転できないのであれば、「タクシーに乗るのと変わらない」という見方もできます。また、米Uber社などが提供しているタクシー配車サービスを利用すれば、自分で運転しなくても目的の場所まで連れて行ってくれます。