先日、都内某所で開かれたライブイベントに参加してきました。会場は満席で、多くは20~30代の女性です。幕が上がりアップテンポの音楽が流れると、観客は総立ちに。4人のアーティストが舞台袖から登場すると、黄色い歓声が上がります。

 ライブとしては珍しく写真撮影を許可しており、アーティストの一挙手一投足を逃すまいとスマートフォン(スマホ)を掲げる女性たち。その場で写真をSNSに投稿する姿も多く見られました。

 観客の声に手を振って応えたり、アドリブでジョークを言ったり、リクエストに応えてサプライズで歌ったり…。現実とは思えないほどのかっこよさに観客はうっとりしています。

 それもそのはず。実はこのアーティスト、AR(拡張現実感)技術を駆使したアニメ調のキャラクターなのです。「AR Performers」というステージ上でリアルタイムに歌って踊れるデジタル・アーティストで、ゲームソフトメーカーのユークスが開発しました。舞台裏では専属のダンサーと声優がリアルタイムで演技しています。モーションキャプチャーや高速レンダリングといった技術を使って、観客の声援に反応したり、リクエストに応えてアドリブで歌ったりといったパフォーマンスを実現しています。

2017年1月14日に開催されたライブの様子。
2017年1月14日に開催されたライブの様子。
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