世界の情報通信技術(ICT)産業の世代交代が進む中で、われわれIEKでは、2016年のICT産業を「Big Mesh!群雄割拠する多元キャリア注1)」と表現している。テクノロジーの世代の変化が、メーンとなるキャリアに変化と進化をもたらし、多元キャリア、多様な市場形態を形成し、さらに関連産業チェーンと技術革新にも影響を与える。
注1)ここでのキャリアとは、ハードウエアや端末を指す。
2016年、ICT産業はモノのインターネット(IoT:Internet of Things)をベースに、ハードウエアや端末はスマート機器へと発展していく。進化の鍵を握るのは、センサー、識別、機器の学習、ネットワークセキュリティー、ネットワーク機能のバーチャル化などである。こうしたキーテクノロジーのニーズが爆発的に拡大する。
これらの技術は、ウエアラブル機器、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)、無人自動車、無人航空機など様々な革新的ハードウエアの出現を後押しするだけではなく、既存のハードウエアの革新的なアプリケーションを次々に生み出す源泉となる。インターネットとモバイル機器によるシェアリングエコノミー、バーチャルとオンラインを統合したメディアなどが挙げられる。