スマートフォン(スマホ)の中国OPPO社(欧珀)が2017年6月16日、最新フラッグシップ「R11」を発売した。OPPO社は2016年に8529万台のスマホを販売、シェア6.2%で世界4位になった。2017年に入っても第1四半期は3092万台を販売、8.1%のシェアで世界4位をキープしている(米Gartner社調べ)。

ショッピングモールに貼り出されたOPPO社の最新フラッグシップ「R11」の巨大広告
ショッピングモールに貼り出されたOPPO社の最新フラッグシップ「R11」の巨大広告
手前に並んでいるのはなお増殖を続けるシェアリング用の自転車(上海市内)。
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 2016年のスマホ世界販売世界5位には、販売台数7240万台、シェア4.8%で中国Vivo社(歩歩高)が入った(Gartner社調べ)。2016年のスマホ市場で共に急台頭したOPPO社とVivo社は、オンライン販売全盛の中、中国市場を中心に実店舗の販売を重視したことが奏功し成長した企業として知られる。このあたりの事情については、当コラムの「『ドヤ顔戦略』が明暗分けた中国スマホ市場」や「義理と人情で売れ出したスマホ」の回で触れた。

 ただ、オンラインでも販売は好調なようだ。OPPO社の公式ブログによると、R11は発売後40分で、2016年10月に投入した一代前のフラッグシップ「R9s」の初日の販売台数を早々と上回ってしまった。複数の中国メディアによると、OPPO社はR11の発売日に200万台を準備したという。中国のある携帯電話業界筋は、「中国市場で、ベスト5入りは無理でも、名前は誰もが聞いたことがある、というような小規模ブランドの販売台数は通年200万台前後。OPPO社のR11は、初ロットで小規模ブランドの1年分を達成してしまったことになる」と述べた。