アブダビ首長国の「マスダールシティー」だけが、中東のスマートコミュニティーではない――。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで2016年2月8日から3日間にわたって開催された「世界政府サミット(WGS)」では、再生可能エネルギーや環境関連の最先端技術を貪欲に取り入れるドバイ首長国の環境・エネルギー戦略が注目を集めた(図1)。

図1 「世界政府サミット」会場の様子(写真:日経BPクリーンテック研究所)
図1 「世界政府サミット」会場の様子(写真:日経BPクリーンテック研究所)
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 ドバイと言えば、世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」や「七つ星」とも言われる高級ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」などに代表される観光地として、また「ドバイ・ショック」が記憶に新しいように国際的な金融センターとしても有名だ。その一方で、環境・エネルギー戦略にも目を見張るものがある。隣接するアブダビに負けじと、持続可能な開発やクリーンエネルギー推進などで存在感を発揮し始めている。