ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド。日本に先行して電力市場の自由化が進んでいる国々で、電力小売り事業者による蓄電池ビジネスが活発化してきた。これらの国では電力の小売り料金が高騰する傾向にある一方で、蓄電池システムの価格が下がっている。太陽光発電システムなどの自家発電によって発電した電力を、蓄電池に貯めて自家消費する機運が高まっている。

 日経BPクリーンテック研究所が2015年12月に発行した「世界電力小売りビジネス総覧」によると、蓄電池を需要家に販売するとともに、自家消費のエネルギー管理を手がけ、電力卸市場に売電して収益を得るサービスまで提供する電力小売り事業者が登場している。