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HOME新産業スタートアップJ-TECH STARTUP選定企業(2016) > 脊髄損傷治療に光、新しいヒト神経幹細胞開発で挑む

J-TECH STARTUP選定企業(2016)

脊髄損傷治療に光、新しいヒト神経幹細胞開発で挑む

  • 中道 理
  • 2016/12/06 16:04
  • 1/1ページ

 脳と体をつなぐ中枢神経「脊髄」。この脊髄が外傷や腫瘍などで損傷を受けると、損傷部以下の体の運動や、知覚、自立神経に障害が起こる。この脊髄損傷の治療に、新しいタイプのヒト神経幹細胞「OligoGenie」の開発で挑むのがオリゴジェン(代表取締役兼社長 城戸常雄氏)だ。J-TECH STARTUP審査員からは「脊髄損傷治療という再生医療に取り組んでおり、実現できれば社会的意義が大きい」と、その志の高さが評価された。

†J-TECH STARUP銘柄を表彰する「J-TECH STARTUP SUMMIT 2016」が東京・浅草橋で12月7日、13時~開催されます。オリゴジェンの城戸氏も講演します(詳細はこちら)。

 脊髄損傷には現在、有効な治療法がほとんど存在しない。治療行為として行われるのはもっぱら対症療法だ。この問題に対して、オリゴジェンが取り組むのが髄鞘(ずいしょう)を形成する細胞である「オリゴデンドロサイト」に分化する新しいタイプのヒト神経幹細胞、OligoGenieの開発である。髄鞘は神経細胞の軸索の周囲に形成されるもので、神経パルスの伝導速度を高速化する役割がある。OligoGenieを注射などで、損傷部に送り込むと脱落した髄鞘が再形成され、神経機能が回復する。

 OrigoGenie以外にも、オリゴデンドロサイトの形成にはES/iPS細胞由来神経幹細胞を使う方法や、体性幹細胞由来の他の神経幹細胞を使う方法がある。しかし、前者は知見が溜まっておらず、さらにガン化の可能性も指摘されている。後者はガン化のリスクはないが、神経幹細胞の純度が低く、オリゴデンドロサイトに分化する効率が5~20%程度にとどまる。これに対して、OrigoGenieはガン化の可能性がなく、神経幹細胞の純度、オリゴデンドロサイトに分化する効率がともにほぼ100%と、損傷部に安全かつ効率よく、オリゴデンドロサイトを形成できるという。

 オリゴジェンでは、まず、髄鞘が先天的に形成されない難病「先天性白質形成不全症」の臨床治験を行い、その後脊髄損傷の臨床治験につなげる。先天性白質形成不全症は2019年、脊髄損傷は2021年に臨床治験を開始する計画だ。

■会社概要■
会社名:株式会社オリゴジェン
本社所在地:東京都・千代田区
事業内容:ヒト神経幹細胞を用いた細胞医薬品の開発及び同細胞を用いた創薬
代表者:代表取締役兼社長 城戸常雄
設立:2015年8月

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