米国で開発され、今や日本での認知度も高い電動立ち乗り2輪車「セグウェイ」。今さら説明の必要もないだろうが、重心を移動させることで動きを制御し、小回りも利く、パーソナルモビリティーの代表格だ。

「超福祉展<sup>*1</sup>」では「Segway PT i2 SE」と、「困っている人をサポートします」 という意思表示を示す「コミュニケーションチャーム」のコラボモデルがを展示した
「超福祉展*1」では「Segway PT i2 SE」と、「困っている人をサポートします」 という意思表示を示す「コミュニケーションチャーム」のコラボモデルがを展示した
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*1 正式名称は「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展」(2015年11月10~16日開催)

 現在、多くの先進国で公道を走行することができ、人々の移動を助け、親しまれているセグウェイ。世界では1000カ所以上の場所でセグウェイを使ったシティーガイドツアーがあり、どれも高い人気を誇っている。

全国の公道に実験の場が広がる

 しかし、日本ではセグウェイが自由に公道を走ることはまだできない。2011年に茨城県つくば市の特区で実証実験をスタートし、以来約4年間で2万kmを超える距離を走行した。事故を起こすことも、大きな問題もなかったことから、2015年7月からは全国の公道に実験の場が広がった。この実験を行うには、誘導員の配置や道路使用許可などが必要で、日本の公道を走行するには条件が付いている状況だ。

 公道を自由に走行できるようになるには、インフラの整備など、乗り越えるべき壁はまだある。しかし、それを実現することができれば、健常者を含め、さまざまな人の移動が変わることになる。セグウェイジャパンの取締役 マーケティング部 部長の秋元大氏はこう語る。

「セグウェイは、みんなが乗ってみたいものだと思います。このモビリティーを日本の公道で走行できるようにすることは、大きな意味がある。直近では、東急電鉄さんと連携し、企業実証特例制度を活用して二子玉川でシティーガイドツアーを行う予定で、ゆくゆくは渋谷でもツアーをできるようにしたいと考えている」

 セグウェイが日本中を駆け巡る日——それは、超福祉の一つの到達点になる日ともいえるだろう。

セグウェイジャパンの秋元氏
セグウェイジャパンの秋元氏
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