超福祉展が東京・渋谷で開幕
超福祉展が東京・渋谷で開幕
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 従来の福祉機器とは一線を画した「超福祉機器」の展示を行う「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展(以下、超福祉展)」(主催:NPO法人ピープルデザイン研究所)が、東京渋谷区の渋谷ヒカリエ8階「8/(ハチ)」で2015年11月10日から始まった。

 超福祉展は、思わず手に取って使ってみたくなる「カッコいい」「カワイイ」デザインの福祉機器や、大きなイノベーションを期待させてくれる「ヤバイ」テクノロジーを備えた福祉機器を展示し、これらを通して、障害者をはじめとしたマイノリティの人々や、福祉というイメージそのものに対する「意識のバリア」を取り除くことを目的に開催されている。昨年11月に同会場で第1回が行われ、渋谷ヒカリエ「8/」の最高来客数も記録した、いま、注目を浴びているイベントだ。

パーソナルモビリティ「WHILL Model A」
パーソナルモビリティ「WHILL Model A」
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 第2回となる今回も、2015年度の「グッドデザイン大賞」に選ばれたWHILLのパーソナルモビリティ「WHILL Model A」や、同金賞に選ばれたexiiiの電動義手「HACKberry」をはじめ、多くの機器が展示されている。実際に試乗できる車いすや、体感できる機器も多く常設されており、訪れた人々が楽しみながら福祉機器に触れる様子が見られた。

渋谷の街の中でパーソナルモビリティの乗車を体験できる
渋谷の街の中でパーソナルモビリティの乗車を体験できる

 さらに今回は会場のヒカリエ内で完結するのではなく、渋谷の街にも飛び出していく。渋谷駅周辺では、「WHILL」や、クラモトの折りたたみ電動カー「Luggie」で渋谷を散歩するツアーが行われる(11月10日、同14日、同15日に開催予定)。みやしたこうえん(宮下公園)でも、スズキの電動車いす「スズキセニアカー」などの体験試乗会、テクノロジーの力で障害の有無に関わらず楽しむことができる「超人スポーツ」の体験イベントなどが行われる(11月14日に開催予定)。

 また、前回の展覧会で大好評を博したシンポジウムを今年も開催。最終日を除く5日間、行政、企業、市民の垣根を越えた、さまざまな分野で活躍するプレゼンターによる15のシンポジウムが行われる。

 その第一弾として行われたのは、「街づくり」をキーワードとしたシンポジウム。登壇したのは、渋谷区長の長谷部健氏と、渋谷駅周辺の再開発を行う東急電鉄 都市創造本部の東浦亮典氏。「渋谷ならではの隣人祭り」の展開を目指す長谷部氏、「クリエイティブなまちづくり」を推進する東浦氏の両氏からは「クリエイティブの力で渋谷の超福祉を実現しよう」という話も聞かれた。

 超福祉展は、11月16日まで開催される。

渋谷区長の長谷部健氏(左)と、東急電鉄の東浦亮典氏(右)
渋谷区長の長谷部健氏(左)と、東急電鉄の東浦亮典氏(右)
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