先月リオデジャネイロオリンピックが閉会してから、いつものように数週間遅れの現地時間9月7日(日本時間の8日朝)からパラリンピックが始まった。パラリンピックが始まる上で、個人的に義足を開発していることもあり、義足開発の観点からパラリンピックの魅力を考えてみた。
パラ陸上競技は、障害の種類や重度によってクラスが分けられている*1。
義足を履いて競技するクラスは「T42~44」という区分である。現在のところ「T43」(両足下腿切断、または機能障害)と「T44」(片足下腿切断、または機能障害)は同じレースで競うことになっている。
現在、競技用義足を開発している企業は世界中でも数社しかなく、競技者はその中で自分の身体や走り方に合った義足を選んでレースに挑む。モーターレース「F1」のコンストラクターズポイントのように、自社の義足を履いた選手がどれだけ決勝に残るかをアピールする義足メーカーもある。
義足メーカーは、アイスランドのÖssur社と、パラリンピックのスポンサーであるドイツのOttobock社が有名だ。例えば、前回のロンドンパラリンピックではT43/44の100m走予選に20人(うち義足ユーザーは18人)のアスリートが参加し、履いていた義足のメーカーはÖssur社が11選手、Ottobock社が6選手、その他が1選手だった。
選手名 | メーカー名 |
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Jonnie Peacock | Össur社 |
Jerome Singleton | Össur社 |
Alan Fonteles Cardoso Oliveira | Össur社 |
Marcio Fernandes | Ottobock社 |
David Behre | Ottobock社 |
Reccardo Scendoni | Össur社 |
Jia Tianlei | Össur社 |
選手名 | メーカー名 |
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Oscar Pistorius(T43) | Össur社 |
Blake Leeper(T43) | Össur社 |
Liu Zhiming | N/A |
Markus Rehm | Ottobock社 |
Jean-Baptiste Alaize | Ottobock社 |
Ivan Prokopyev(T43) | Ottobock社 |
Robert Mayer | Össur社 |
選手名 | メーカー名 |
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Arnu Fourie | Össur社 |
Richard Browne | Freedom Innovations社 |
Alister McQueen | Ottobock社 |
Christoph Bausch | Össur社 |
Andre Oliveira | N/A |
Jun Haruta | Össur社 |