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工場力強化の達人 古谷賢一の強い工場の育て方

作業標準は不要か?

第18回 作業標準書の本質

  • 古谷 賢一=株式会社ジェムコ日本経営、本部長コンサルタント、MBA(経営学修士)
  • 2017/07/06 09:05
  • 1/4ページ

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古谷 賢一=ジェムコ日本経営、本部長コンサルタント、MBA(経営学修士)
 QC工程図が品質を確保する上で、極めて重要な役割を果たすことを前回解説した。QC工程図は、各工程で品質がばらつかないように何に注意すべきなのか、何が作業上のポイントなのかを明確にする。その上で、必要な管理項目をどのようにして管理するのかを、具体的な内容と共に明文化したものだ。

 しかし、QC工程図があっても、その内容を作業者が正しく理解して実際の作業に反映させなければ、品質は確保できない。そこで、企業ごとに目指す品質の製品を生産するために、それに応じた作業順序や作業方法を定めたものが「作業標準」だ。また、それを明文化したものが「作業標準書」である。作業標準書は、標準作業書や手順書、指図書など、さまざまな呼称がある。品質の専門家などはそれぞれに定義を設けている場合もあるが、ここでは同じものとして解説する。

 目指す品質を実現するための「作業標準書」が、全ての生産現場で活用されているとは言い難い。「手間がかかって面倒だ。しかも、その割には役に立たない」というのが、活用されていない大きな理由のようだ。では、本来は役に立つはずの作業標準書がこうした評価になってしまうのはなぜだろうか。作業標準書の意味をもう1度考え直してみたい。

強い工場づくりのポイント

 製品を生産する際に、それぞれの作業者が自分の好きなように、材料や機械、計測器を使って造ったのでは、仕上がりや特性にばらつきが発生してしまう。それでは目指す品質の製品は出来ない。繰り返しになるが、目指す品質の製品をばらつきを最小限に抑えて造るためには、それに応じた順序と方法によって作業を行なうことが必要である。これらを定めたものが作業標準書だ。

 しかし、実際に各企業で使われている作業標準書(もしくはそれに類する文書)を見ると、単に作業名と簡単な作業内容を列挙したものに過ぎないことが多い。「工程1:○○を削る」や「工程2:○○と△△を組み立てる」といった程度のものでは、この工程が「切削を含む加工工程」や「2つの部品を組み合わせる組立工程」であることはなんとなく分かるものの、具体的にどう削るのか、どう組み立てるのか、また、それらの作業を行う際の注意点や、ポイントが何かなどは全く分からない。こうした作業標準書を読んでも、作業者が正しい作業や目指す品質の製品を造る作業ができるはずはないだろう。

 作業標準書は、単に作業内容を列挙するだけではなく、QC工程図を作成する過程で洗い出した、各工程での注意点や作業上のポイントを、具体的にどのような作業・動作で実現するのかを明示していなければならないのだ。

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