強い工場の担い手レベルチェック(検査をムダと捉えているか)

 では、管理者である人に伺います。あなたは工場運営の中で、検査をムダと捉えて本質課題の解決に向けた取り組みができていますか? ここでレベルを確かめてみてください。なお、デザインレビューなどを行っている会社の場合、一見するとレベル4や5を実現しているように思えるかもしれない。しかし、実際のデザインレビューの中身を冷静に振り返ると、形式的にはできていても、現実には有効に機能していないという会社も多いはずだ。冷静に評価していただきたい。

レベル5:製品設計や工程設計の段階から検討を行うことにより、そもそも工程で問題が起こらないようなものづくりを進めている。現実にはトラブルは発生するが、極力、設計や工程の改善等で根本対策を採るように、社内が緊密に連携している。
レベル4:生産性や品質などの問題に対して、極力、設計や工程の改善などで根本対策を採るように取り組んでいる。ただ、技術的に難しい問題も多く、製品を設計する最初の段階からの検討や、部門間が連携して解決策を検討するまでには至ってはいない。
レベル3:生産性や品質などの問題に対し、検査工程を行うことで問題の流出をほぼ確実に抑えられている。
レベル2:生産性や品質などの問題に対し、検査工程を行うことで問題の流出を防ぐ努力をしている。
レベル1:一生懸命に生産活動をしているが、生産性や品質など問題への対応はできていない。

 自分のレベルを考えて、まずは1ランクレベルアップすることを目指してほしい。