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 「続・そろそろソシャゲの秘密を語ろうか」は、今やスマートフォン(スマホ)関連ビジネスの牽引役の1つとなっている「ソーシャルゲーム(ソシャゲ)」をテーマにした連載です。ソシャゲに代表されるスマホゲーム(あるいはモバイルゲーム)の企画、開発、運営が、どのように行われているか。その裏側を知る業界のベテランのみなさんに「秘密」を語っていただきます。

 この連載は日経BP社のWebサイト「ITpro」で2016年3月から始まった連載「そろそろソシャゲの秘密を語ろうか」の後継になります。2016年11月から日経テクノロジーオンラインに場所を変え、タイトルを「続・そろそろソシャゲの秘密を語ろうか」に改めて、再スタートしました。

 ソシャゲは既に巨大な利益を生むビジネスになっています。「パズル&ドラゴンズ」のガンホー・オンライン・エンターテイメントや「モンスターストライク」のmixi、さらにはグリーやサイバーエージェントなど多くの企業がソシャゲを収益の柱にしています。「コンプガチャ」などで過剰に射幸心を煽る一部のゲームが社会問題になったりもしました。しかしその一方で、多くのソシャゲがユーザーを楽しませ、高い売り上げと利益を生み出しているのもまた事実です。そしてソシャゲがどうやってユーザーを引きつけ、楽しませ、そして利益を生み出しているのかは意外に知られていません。

 ソシャゲのビジネスがどう運営されているのか――その秘密の一端を伝えるのがこの連載の目的です。 巨大なビジネスであるソシャゲのノウハウは多岐に渡ります。一人で全部を語るのは難しい。そこで業界の凄腕のみなさんに集まってもらい、それぞれの立場から語ってもらうリレー連載形式で進めていきます。以下、ご執筆いただく5人の筆者を紹介しましょう。

●世永 玲生氏
●世永 玲生氏
●世永 玲生(よなが・れお)氏
GMOインターネット社長室付き特務担当:ソニー・ミュージックエンタテインメント、セガ、キューエンターテインメントなどでWebやさまざまなゲームの企画・開発を経験。スマホアプリでも2009年に「Matrix Music Pad」がアップルの年間ベストアプリに選出されるなどの実績を持つ。2010年からGMOインターネットに参加。スマホアプリ分析サービスの英アプアニーが選ぶ日本のTOP10デベロッパーに個人チームで唯一選出された経験もある。鈴木みそのマンガ「ナナのリテラシー」に登場する天才ITコンサルタント山田 甚五郎のモデル。


●吉岡 直人氏
●吉岡 直人氏
●吉岡 直人(よしおか・なおと)氏
アルテピアッツァ 取締役 テクニカルディレクター:ソニー・コンピュータエンタテインメントからマイクロソフト日本法人に移り、「Xbox」の立ち上げを担った。エレクトロニック・アーツ日本法人を経て、スクウェア・エニックスに参加。チーフテクノロジストとして同社の技術面を牽引した。ゲーム開発者会議「CEDEC」の運営委員長として規模の拡大と内容の充実に尽力した。2014年から現職。


●手塚 武氏
●手塚 武氏
●手塚 武(てづか・たけし)氏
ムゲンコンボ CEO:カプコンでアーケードゲーム、家庭用ゲームなどの経験を積んだ後、1999年から携帯電話機向けゲーム開発に関わる。2003年以降はカプコンのモバイルコンテンツ開発部長として数々のヒットゲームを手がける。2014年に独立して現職。主な代表作は「X-MEN(AC)」「パワーストーン(AC/DC)」「ストリートファイターIV(iPhone)」最新作は2016年9月13日に配信開始した「ゴロニャ!」。


●成沢 理恵氏
●成沢 理恵氏
●成沢 理恵(なるさわ・りえ)氏
ちゅらっぷす取締役:旧エニックスに入社して以来現在に至るまでゲームの最前線でプロデューサー職に従事。スクウェア・エニックス時代にはスマホ版「ファイナルファンタジー」シリーズや「ドラゴンクエスト不思議のダンジョンMOBILE」を手掛ける。プロデュース業も行いつつ、2016年3月より現職。ArAtA取締役、AppBeach取締役、モバイルファクトリー社外取締役も兼ねる。2017年8月に日本初のゲーム専用AI開発会社、モリカトロンの取締役に就任。最近手掛けたタイトルは「おそ松さんのへそくりウォーズ~ニートの攻防~」や「GANTZ:O/タップ・バトル・ロワイアル」など。


●森川 幸人氏
●森川 幸人氏
●森川 幸人(もりかわ・ゆきひと)氏
ムームー代表取締役/グラフィック・クリエイター:1959年岐阜県生まれ。83年筑波大学芸術専門学群卒業。CG制作やゲーム、スマホアプリ開発などを手掛ける。家庭用ゲーム「くまうた」で 2004年文化庁メディア芸術祭 審査員推薦賞、スマホゲーム「ヌカカの結婚」で11年第1回ダ・ヴィンチ電子書籍大賞大賞受賞。テレビ番組「アインシュタイン」や「ウゴウゴ・ルーガ」のCG制作、家庭用ゲーム機向けの「ジャンピング・フラッシュ」「アストロノーカ」「くまうた」など、スマホ向けの「ヌカカの結婚」「アニマル・レスキュー」「ネコがきた」などのゲームを手掛ける。著書に「マッチ箱の脳」「テロメアの帽子」「ヌカカの結婚」がある。

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