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HOMEロボット続・そろそろソシャゲの秘密を語ろうか > 森川幸人~AIは扱いに困る、「シュート」過ぎるから

続・そろそろソシャゲの秘密を語ろうか

森川幸人~AIは扱いに困る、「シュート」過ぎるから

  • 森川 幸人=ムームー
  • 2017/03/01 05:00
  • 1/6ページ

 森川幸人です。今回も引き続きゲームのAI(人工知能)について考えます。今回は、シュートで真面目なAIに、プロレスをさせる方法を考察していきます。

全部AIで動くプロレスは可能か?
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そもそも「シュート」ってなんですか?

 いきなり本題から外れますがちょっと説明しましょう。「シュート」とは元々はプロレスや格闘技の隠語で「事前の申し合わせなし」のガチの戦いを意味します。一方の「プロレス」はというと、まあ、少し言葉を濁せば、勝敗よりエンターテインメント性を重視した戦いといったところでしょうか。

 シュートは真剣勝負ならではの緊張感がありますが、ガチな技はプロレス技に比べて総じて地味で複雑なため、ライトなファンには何をが起きているのかわかりにくい問題があります。対戦する両者の力が拮抗していて勝敗にこだわりすぎると、膠着状態が続いて退屈な戦いになりがちです。膠着が続くと最終ラウンドまで行っても決着がつかず引き分けということも多々あります。一方で一発いいのが入ってしまったら即試合終了です。実際「全試合シュート」を標榜した「パンクラス」という格闘技団体は、大事な旗揚げ興業で数分以内に決着がつく試合が続出してしまいました(「秒殺」という言葉が生まれました)。要するに、試合時間がバラバラでバランスよく配分されないため、興業としてつまらなかったり、観戦自体がストレスになったりしやすいわけです。

 一方のプロレスは、技も派手でわかりやすいですし、効いたかどうか、相手のプロレスラーがうまく表現してくれます。また、正義の味方と悪者がはっきりしているし、勝敗もはっきりつきます(というか、正義が勝つ!)。また試合時間もちょうどいい塩梅に調整されていて、観客はどの試合も飽きないでテンションを保ったまま観戦できます。一方、あらかじめ勝敗が決まっている、必殺技も決まっている、相手がトップロープに上っている間、マットの上で仰向けで待っている、場合によっては、ちょうどいい位置に体を持って行くなどの仕様は、「やらせっぽい」とか「わざとらしい」「八百長だ」と、とらえられることもあります。

AIの本質は「シュート」、だからプロレスにはやっかい

 さて、ようやく本題に入りましょう。ゲームで使うAI、あるいはAIを使ったゲームは、シュートでしょうか?プロレスでしょうか?

 ゲームだからもちろんプロレスでしょう、という声が大半だと思います。その「プロレス」に本物らしさをもたらすために、AIを使うのだと。私自身もそう思います。しかし、それゆえ、悩ましい問題があります。なぜなら、AIの本質は「シュート」だからです。

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