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「フューチャーデザイン」で常識を変えて新ビジネスを創れ!

「クラウドロニクス」の本質とは?

第19回 コンピューティング革命

  • 田中 栄=アクアビット 代表取締役 チーフ・ビジネスプランナー
  • 2017/05/10 09:00
  • 1/2ページ
田中 栄=アクアビット 代表取締役 チーフ・ビジネスプランナー
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 「クラウド」という言葉を日常的に耳にする時代になりました。でも、これが「コンピューティング革命」だという本質に気がついている人は、実はIT業界やエレクトロニクス業界でも少ないのではないでしょうか。

 クラウドは、なぜコンピューティング革命なのでしょうか? 最大の理由は、クラウドのパワーがパソコンとは桁違いだからです。例えばスマートフォン。その処理の大半はネットワークの向こう側にある「データセンター」で行われています。そしてこのデータセンターは、大きなサーバーではありません。構造的にはスーパーコンピューター(以下、スパコン)と同じです。

 従来コンピューティングはパソコンという「モノ」でした。それがクラウドでは、スパコンであるデータセンターの処理能力を「サービス」として利用できる時代へと変わったのです。

 ベースがスパコンに代わったことで性能が飛躍的に上がり、それによって今までできなかったことが突然できるようになりました。だから「革命」なのです。その象徴が音声をインターフェースとして本格的に使えるようになったこと。米Apple社の「Siri」や米Google社の「Google Now」などはその代表例と言えるでしょう。

 より正確に言えば、ネットワークを通じて提供されるのは単なる処理能力ではありません。音声インターフェースや人工知能を含めた「インテリジェント」な能力をサービスとして提供できるようになった。それがこれまでとは根本的に違う点です。

 これまでのコンピューターは、グラフィカル・ユーザー・インターフェイス(GUI)と呼ばれる、マウスを使って図形で操作する方法が一般的でした。そしてGUIは「Windows」や「Macintosh」など、OSが提供する基本機能でした。

 しかし、インターフェースとして音声を使おうとすれば、スパコンの能力が不可欠になります。さらに、私たちが普段使っている言葉は、文法的には正しくないことが多々ありますし、略語や俗語なども含まれています。認識精度を一定レベル以上に高めようとすれば、裏側で人工知能を働かせる必要があります。つまり、音声をインターフェースとして使うためには、音声認識と人工知能をセットで「サービス」として提供することが不可欠になるのです。

 クラウドでは、クライアントとデータセンターが「一体化」し、全体として1つの「システム」を構成します。普段はあまり意識しませんが、例えばスマートフォンを使うということは、ネットワークとデータセンターまでを含めた「システム」を使っているということです。

 つながるのはスマートフォンだけではありません。タブレットやテレビ、カーナビ、家電製品、センサーなど、これからはさまざまなものがネットワークで常時接続し、データセンターと一体化します。それは、これからあらゆるエレクトロニクス製品がコンピューティングとは不可分になることを意味します。だから「クラウドロニクス」なのです。

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