井上 でも幸せを突き詰めて考えるというのは大事だと思います。

野々上 突き詰めるのは大事ですね。IoTでは何のために作るのかという根本的な部分がしっかりしていないといけないので、これだという機能が決まれば、余計なものはいらなくなります。だから、井上さんの話は本当にすごいです。

(写真:加藤 康)
(写真:加藤 康)

井上 確かに、心拍を取りたいとか脳波を取りたいとか、それをディスプレイに表示したいとか、よく言われるんですよね。みんな“全部盛り”にしたがるというか。

野々上 言われますよね。ヴェルトのコネクテッドウオッチも言われます。

井上 僕らは、リソースが足りないというのもありますが、集中度の計測だけでもまだまだ深掘りする価値がありますよという話です。だから、突き詰めるという志向が強いかもしれないです。

野々上 確かにそうなんです。なんか捨てないとダメです。コストもそうですし、「あれもこれもできます」となった瞬間、それだったらスマートフォンでいいよねということになるので。

井上 絶対そうですよね。

野々上 スマートフォンはそれでいいわけです。それとは別に、見なくてもいいものは見なくて済むように情報を絞り込むという発想で、我々のプロダクトは作っています。

井上 そういう世界観なんだなというのは、動画などを見てもはっきり分かりますね。