――見たことないでしょうからね。
田子 見たことないし、とにかくかっこいいから、そのうちみんなスマートフォンで写真を撮り始めるわけです。「どうしたんですか?」と聞かれて、「いや、オーナーが作ったんです」と答えると、「じゃあ、うちにも作ってほしい」と。
野々上 業態がサーバーメーカーに変わりますね(笑)。
田子 もちろん、すぐに採算が取れるような規模ではないのですが、とはいえ無視できないぐらいのオーダーというか要望があるのも事実で。これが大切な文脈だと思っていて、これまでやってきたことを切り捨てるのではなくて、ノウハウを使って転換しているだけだと。だから、サーバーを事業として育てるのはとても良いことだから、ぜひやりましょうと僕は言っていますし、実際にこれから作ろうという話が進んでいます。
要するに、ワイナリーでありながらソフトもハードも作っているわけです。これは、他のワイナリーには絶対できないです。だからこそ、ブランドとしては他にはない価値を生み出しやすくなる。どんな会社でも、こういうちょっとした発想があれば、強みを生かせると僕は思っています。
(この項、終わり)