今回は本コラムの第1回と同じく、パワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する「半導体テスト技術者検定」の過去問題を紹介する(本コラムの詳細はこちら、PDEAについてはこちら)。

 今回紹介するのは、半導体の微細化に関する問題である。半導体はプロセスの微細化とともに集積度が向上するため、トランジスタ当たりのチップ製造コストは減少してきた。一方で、半導体の微細化はそのテストコストに大きな影響を及ぼしており、これに対応することがテスト技術の革新の推進につながってきた。

 今回の問題は検定での正答率が70%。本コラムでは紹介する問題の難易度を★の数で表している。★は難易度に応じて1~5個あり、★の数が多いほど難しい。今回の難易度は★★である。分っていそうで間違えてしまうという微妙なレベルかもしれない。実際に出題された問題だけでなく正解とその解説も示しているので、正解が分らない場合はもちろん、正解が分っても解説を参考に新たな知見を得ていただければ幸いである。

【問題3】難易度:★★

 MOSトランジスタは、微細化することによって集積度が上がるだけでなく、動作速度、消費電力のいずれも性能が向上することを理論的に示す法則は何か、(1)~(4)の中から正しいものを選びなさい。

(1) アレニウス則

(2) ムーア則

(3) スケーリング則

(4) キルビー則