コラム「思考回路」、おかげさまで第3ステージを書くことになりました。ありがとうございます。本シリーズでは、今をときめく「IoTの時代に向けて」というテーマでつづります。
 IoTについてはさまざまな視点で、実に多くの方が語っておられます。しかし、私たちが標榜しているパワーデバイスに絡めて述べておられる方はほとんどいらっしゃらないようです。実は、IoTとパワーデバイスを重ねることで、IoTの本質というか在り方が見えてくるのです。

 今や、IoTについての解説は星の数ほどありますが、諸説紛々です。そこで、IoTの定義と申しましょうか、その定説をおさらいしましょう。
 IoTとは「あらゆる物がインターネットを通じてつながることによって実現する、新たなサービス、斬新なビジネスモデル、またはそれを可能とする要素技術」というのが、一般的な解説のようです。
 しかしこれで「肝心の新しいサービスとは何か」あるいは「斬新なビジネスモデルとは何か」が分かる人は少ないと思います。中には、IoTを使えばそれらが自動的に一新するのかと錯覚する方もおられるかもしれません。
 ケチをつける気はありませんが、「IoTって何?」と聞かれて「これ!」と、ズバッと答えてほしいのは私だけでしょうか。多くの方が知りたいのは、IoTを分かりやすく説明するひと言ではないのかと思うのです。

 いわゆる専門家の方に尋ねますと、スマートフォンを使って家の中の家電製品などを意のままにコントロールできる仕組みや技術などを解説してくれるのですが、それはあくまでメーカーやサービス事業者などが提供する事業やサービスで、「どうしてIoTを使うのか」を教えてはくれません。
 私は、IoTの時代になると私自身の生活やクライアントの事業が、一体どうなるのかを知りたいのです。ましてや、IoTとパワーデバイスとの関係を尋ねようにも、そもそも、そのような視点でIoTをお考えの方はいらっしゃらないようなのです。