ご縁をいただき、これからしばらくの間、一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会(以下、PDEA) のコラムを書かせていただくことになりました。今回はその第1話、「はかる」です。

 どうも、日本語というのは難しいと言いますか、複雑と言いますか、同じ発音でも異なる意味を持つ言葉が多いようです。「はかる」も、計る、測る、量る、図る、諮る、謀るなどがありまして、漢字で表記して初めて、その意味を理解することができます。

 私も時折、意味不明に「はかる」を使うことがあり、聞いた人から「何を図っているか解らない」とお叱りを受けることがあります。

 さて、この「はかる」をよく考えてみますと、私たちの身の回りでは、案外、多く使う言葉であり、聡明な方はその意味をよく理解して、日常生活はもとより、仕事や業務の中で上手に使い分けているのではないでしょうか。

 例えば、計ると言うときは、何かの計画や計算をするときに使いますし、測るは、測定や計測をするときです。量るは、重さや分量ですが、ときには相手の気持ちを推し量るときにも使います。

 意図するという意味で図ると書きますが、何か計略的なことを考えるときにも使う言葉で、謀るは悪い策略を考えている時、諮るは意見を求める場合です。