最近、日本のニュースサイトでサラリーマンの副業解禁が検討されているという記事を読んで、共感と驚きと両方の感想を持ちました。

副業は本業を妨げるか

 筆者は副業を持っています。この原稿書きもその1つですが、それ以外に、とある会社の北米における新規ビジネス開拓アドバイザーのような内容でお手伝いさせていただいています。

 過去に筆者は、本業として既存営業や新規営業開拓だけでなく、人事も含めて経営全般に関わったことがあります。当時は自ずと経営者の視点を持つことができました。対照的に、2年前に現在の本業に就いたときは取引先とのやり取りもほとんどなく、部下もいない気楽な立場でした。

 そのような状況でも、以前の経営者的な感覚を錆び付かせずに済んでいるのは、新規ビジネス開拓アドバイザーとしての副業を手掛けているためでしょう。副業の中ではクライアントの営業や経営者に近い視線で考えたり、ディスカッションしたりする機会を持つことができます。最近になって、本業で社外とのやり取りが増えてきても、あまりブランクを感じません。

 この点については、前述の記事には大いに同感するところです。つまり、本業だけでは得られないようなスキルを、副業を通して得ることができ、そのスキルは本業に対してもプラスに働く場合が少なくない、と思うからです。副業は必ずしも本業の邪魔になるとはいえないのではないでしょうか。