おいしいトーストが焼ける新型トースターを考える今シリーズの企画。前回前々回は、1分で美味しいパンを焼くための構造を検討し、実験してきました。今回はその結果を基に、より具体的な構造案を検討し、さらなる実験を行います。

追加予備実験1

 さらなる予備実験として、素材をアルミニウム(Al)合金に変えて試してみました。厚さ0.8mmのAl板(実験3-A)および、加熱時間短縮のためにそれに穴を開けたもの(実験3-B)の2種類で実験してみました(図1)。

図1 材質変更に伴う、さらなる予備実験
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図1 材質変更に伴う、さらなる予備実験

 穴なしAl板の場合は、コンロで加熱しても90秒では赤熱せず、焼くことができませんでした。やはり、Alの熱伝導率が銅の1/3以下ということが大きく影響していると考えられる。一方、穴ありAl版の場合は、逆に加熱から約70秒でパンが焦げ臭くなってしまいました。

実験3-A Al板での片面焼き