医療機器分野への進出の現状について、先端医療振興財団 医療機器等事業化促進プラットフォーム事務局 専任コーディネーター クラスター推進センター 調査役の黒木俊博氏に伺うシリーズの最終回。新たな医療機器を開発する上で、異業種の技術の重要度は高まっています。いかにして技術に関するニーズとシーズを結びつけるべきなのか。リンカーズ 執行役員で大阪支店長を務める北中萌恵氏が聞きました。

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第1回 激化する地方発医療機器開発
第2回 なぜ医療機器ニーズを見つけるのは難しいのか
第3回 ”下請け”は「逆提案していいんですか?」と言う

先端医療振興財団 医療機器等事業化促進プラットフォーム事務局 専任コーディネーター クラスター推進センター 調査役の黒木俊博氏。(以下写真:大亀京助)
先端医療振興財団 医療機器等事業化促進プラットフォーム事務局 専任コーディネーター クラスター推進センター 調査役の黒木俊博氏。(以下写真:大亀京助)
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黒木氏:よく言われるのが、こうした取り組みをする上で、医師だとか、医療の知識を持っている人がコーディネートする必要があるのではないか、と。確かにそれは一理ありますが、逆に言うと、すべての分野が分かる医師なんていない。医師はそれぞれの診療部門で専門家なので。それよりも、医療のことがある程度分かる人がいて、それぞれ各専門分野のことを聞きに行けるアドバイザーがいるという方が実効的だと思うんですよね。

 うちは医療のことがある程度分かるコーディネーターが5人くらいいて、アドバイザーになってくれる医師等が19人いるので、コーディネーターが何か分からなかったら聞きに行ける。これが、神戸に皆さん企業が集まってくる理由じゃないかなと思っているんです。