スーパー電波望遠鏡「アルマ(ALMA)」。南米チリ、アンデス山脈のアタカマ砂漠。草木が一本もないまるで火星のような光景が広がる海抜5000mの高地に設置された、全66台のパラボラアンテナで構成される世界最高の巨大電波望遠鏡である。

チリ、アンデス山脈の標高5000mで観測を続ける「アルマ」望遠鏡。全アンテナの受信信号をスーパーコンピュータで統合することで信じがたいすごい「眼」となる。(写真・山根一眞)
チリ、アンデス山脈の標高5000mで観測を続ける「アルマ」望遠鏡。全アンテナの受信信号をスーパーコンピュータで統合することで信じがたいすごい「眼」となる。(写真・山根一眞)
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 ノンフィクション作家の山根一眞氏は、アルマの開発プロジェクトを1998年から取材。2017年8月に「スーパー望遠鏡『アルマ』の創造者たち」(日経BPコンサルティング )を上梓した。このページでは、天文学者、アンテナなどを製造したメーカー、町工場の凄腕の職人たちなど100人以上を訪ね歩いた山根氏が、取材で撮りためた貴重な写真を本人の解説付きでお楽しみいただこう。

山根 一眞(やまね・かずま)
ノンフィクション作家・獨協大学特任教授
山根 一眞(やまね・かずま)  1972年獨協大学外国語学部卒業。情報の仕事術、先端科学技術、地球環境問題、生物多様性、災害・防災などの分野で取材・執筆活動を継続。ベストセラー『小惑星探査機はやぶさの大冒険』は渡辺謙主演で映画化(東映)された。NHKの外部キャスターのほか、北九州市博覧祭、愛知万博、国民文化祭福井などでプロデューサーもつとめた。
 東日本大震災後、大指復興アクションを立ち上げ、被災漁村(宮城県北上町)に夢の施設「大指十三浜こどもハウス」を竣工させた。
 理化学研究所相談役、JAXA客員、福井県文化顧問、日本生態系協会理事、2018年福井国体&障スポ式典プロデューサー。日本文藝家協会会員。
◇主な著書
『小惑星探査機はやぶさの大冒険』(マガジンハウス) 2011年
『小惑星探査機はやぶさ2の大挑戦』(講談社)2014年
『メタルカラー烈伝 温暖化クライシス』(小学館) 2006
『メタルカラー烈伝 鉄』(小学館) 2008
『理化学研究所 100年目の巨大研究機関』(講談社)2017年