日経コミュニケーション2015年11月号pp.52-58の5Gのすべて「アプリのエンドツーエンドで品質確保、無線区間の遅延目標は1ミリ秒」を分割転載した後編です 。前回はこちら

「5Gのすべて」は、日本の5G(第5世代移動通信システム)を推進する5GMF(第5世代モバイル推進フォーラム)のキーパーソンがリレー形式で執筆する連載コラムである。日本を含めた世界の動向を、研究開発や標準化、ユースケース、アプリケーションといった様々な観点から解説する。今回は、ネットワークのソフトウエア化技術やモバイルフロントホール/モバイルバックホール技術、モバイルエッジコンピューティングなどを紹介する。

 5GMFのネットワーク委員会では、5Gの実現に向けた有線ネットワークの技術課題に関する4つのフォーカスエリアを挙げて、テクノロジーロードマップを策定している(図4)。「ネットワークのソフトウエア化技術」「モバイルフロントホール/モバイルバックホール技術」「モバイルエッジコンピューティングの活用技術」「ネットワーク管理/オーケストレーション技術」──である。

図4 ネットワーク技術のフォーカスエリア
図4 ネットワーク技術のフォーカスエリア
5GMFのネットワーク委員会は有線ネットワークの技術課題に関する4つのフォーカスエリアを挙げ、テクノロジーロードマップを作成している。
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 ここからは各フォーカスエリアの取り組みを紹介する。