高収益化支援家、弁理士 中村大介
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高収益化支援家、弁理士 中村大介
 競合比較に基づく開発企画は論理的に間違っている、そう前回に書きました。本コラムの掲載と前後してセミナーを開催した際にも、「競合比較に基づいて競合に追いつこうとする開発企画は間違いだ」とやはり同じことを講師として提案しました。

 すると、かなりの反響がありました。その1つに、「当社は『差異化』の考え方を完全に間違えていた」というコメントがありました。話を聞いたところ、前回紹介した競合比較を使った開発の通りに競合に追いつくための開発をしていたというのです。前回提示した競合比較は以下のようなものでした(表1)。

表1●競合比較表
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表1●競合比較表

 これも前回書いたことですが、競合に追いつくのは売り上げの維持には意味がある一方で、収益性(利益率)が低下するのは論理的に当然です。では、収益性を高めるにはどうすればよいのでしょうか? 前回は、「そもそも差異化できない上記のような開発プロセスには納得しないようにしよう」と提案しましたが、それだけで十分なわけではありません。差異化できるようなプロセスが必要ですよね。では、今回はもう少し詳しく検討してみましょう。