段取りの7つのステップ

 仕事の段取りをうまく進めるためにはどうすればよいでしょうか。そのための7つのステップを紹介します。

[1]達成すべき目的・目標を明確化する
 全ての仕事に目的・目標があります。取り組む仕事の目的を明確にしましょう。例えば、「新規の受注を増やして売上目標を達成する」「新製品を開発して新たな顧客を開拓する」「新企画のプレゼンを成功させてトップの承認を得る」などです。この時に目的・目標を達成する期限を明確にしておくことが重要です。

[2]ゴールをイメージする
 ゴールに到達した姿を具体的に思い描くことから、道筋を明らかにします。例えば、3週間後に顧客に対して新規提案をプレゼンする場合、そのときの理想のゴール、すなわち、「自分のプレゼンが成功してプロジェクトを受注できている」シーンを思い描きます。そして、イメージしたゴールに到達するために必要なことを書き出します。到達するまでに何が起こるか、何が必要なのかを具体的にシミュレーションするのです。この精度を高めていくことが、段取り力をアップすることにつながります。

[3]タスクをリストアップする
 期限とゴールイメージに従ってタスクをリストアップしていきます。大きな仕事の塊を分解・分類してタスクに落とし込むことで、具体的な行動が明確になります。リストアップしたタスクは、目的に応じて分類・整理します。

[4]タスクの優先順位をつける
 「緊急度」と「重要度」を基準に、優先すべきタスクを把握します。優先順位をつけるときのポイントは以下の通りです。

(1)緊急性が高いものを優先する
(2)重要度の判断基準(顧客対応、社内か社外か、関係者との連携の有無)を考慮する
(3)短期的か長期的か、いつやるべきかを決める

 これらを総合的に勘案することで決定します。

[5]スケジューリングする
 各タスクの目標時間を設定し、ゴールから逆算した期限を決めます。不測の事態が発生した場合に修正が利かなくなるリスクを避けるために、期限の設定にはある程度の余裕を持たせておきます。スケジュール化するときのポイントは、自分が担当する仕事だけではなく、他人に依頼する仕事も同じ時間軸で管理することです。誰が、いつまでに、何を担当するかを見えるようにして、全体の流れが一望できるようにしましょう。

[6]計画の実行
 計画通りに進めるために何をすべきかを常に考えながら行動することが大切です。思うように進まない場合は、阻害要因は何か、それを排除するためには何をすべきかを検討して判断していきます。タスクを進める上で重要なのが「報(ホウ)・連(レン)・相(ソウ)」です。報・連・相を徹底することで、上司や関係者を安心させることができます。自分が困っていたり、誤った方向に進もうとしたりしているときに力を借りることができるので、仕事の成功率も上がります。

[7]計画と実績の比較・評価
 計画と実績を比較し、良かった点と悪かった点を洗い出して内容を精査します。検証することで、次回以降の仕事に生かすことができます。

 以上、段取りの7つのステップを踏むことで、段取り力は確実にアップするはずです。段取りよく仕事を進めていけば、何をいつまでにどれだけやればよいかや、それぞれのタスクにどれだけの力を注げばよいのか、計画通りに進まない場合、何をすべきかなどが分かります。

 段取りをつけるとは、仕事をコントロールすることでもあります。いつも段取りを心掛けて実践することで、ぜひ習慣化していきましょう。