イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
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 ビジネスやプライベートで「もっと話がしたいな」と思う人は、話しやすくて、話した後に充実感を感じるような人です。そのような人は、たいてい聴き上手であり質問上手な人です。

 リーダーがメンバーに対し、「お客様のところへ行ってニーズをしっかり確認してこい」と指示したとしましょう。メンバーは「確認してきます」と答えるものの、実際にお客様のところへ出向いて「しっかり聞けるか」というと、なかなかできないものです。

 上司と部下との関係においても同じです。部下と面談をするときに、マニュアルなどを読んで前もって質問する内容を決めておいても、うまく質問ができずに互いに納得できないまま終わってしまうことがあります。

 なぜ、「質問する」ことは難しいのでしょうか。人は、自分にとって関心の高いことは別として、本来、質問などされたくはないのです。付き合い始めて間もないお客様に対し、いきなり「いろいろ教えてください」と言っても、相手からどんどん話してくれるようなことはまずありません。

 本やマニュアルを読んで良い質問のパターンを覚えても、実際にやってみると、なかなか思い通りにはいかないものです。質問された相手は、いきなりいろいろ問い掛けられても、質問されること自体をうっとうしく感じてしまいます。ぶしつけに質問されると答えたくないものです。

 効果的な質問をするためには、まず相手との関係を構築することが前提となります。