イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
[画像のクリックで拡大表示]

 いくら考えても問題解決につながらず、思考停止になってしまった経験はありませんか。そんなときは、目の前の課題からいったん視線を外して視点を変えてみると、思わぬところからアイデアを得られることがあります。

 例えば、猫が毛づくろいをするとき、舌にある小さな突起を使ってまとめて毛を吐き出す仕組みにヒントを得て、掃除機のゴミをコンパクトに圧縮する方法に応用した例があります。自然界からヒントを得たり、他業種では当たり前でも自分の業種では当たり前ではないことを取り入れたりして成功した事例はたくさんあります。

 さまざまな角度から問題を捉え直すことで、解決へのアイデアを生み出すフレームワークに「SCAMPER法」があります。米国の創造性開発の研究家ボブ・エマールが、オズボーンのチェックリストを使いやすく改良し、7つの切り口で考えるリストとしてまとめたものです。

 7つの切り口は、次の通りです。具体的な製品やサービスなどに対し、キーワードを使って検討の視点や着眼点をずらしていくことで、アイデア発想を促します。

[1]S(Substitute):代える
[2]C(Combine):結び付ける
[3]A(Adapt):応用する
[4]M(Modify):修正する
[5]P(Put to other uses):転用する
[6]E(Eliminate):取り除く
[7]R(Reverse/Rearrange):逆にする/並べ替える

 進め方は次のようになります。

1.改善したいこと(製品、サービスなど)を決める
2.7つの切り口に基づいて、質問の例を考える
3.作成した質問リストを順に見ていき、アイデアを出す。
4.それぞれのアイデアが実現すればどのようなメリットがあるか、実現するためにはどれだけの時間やコストがかかるのかを考える。
5.7つの切り口から得られたアイデアを具体的に適用する。