イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏
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 「もう少しコミュニケーションを良くすれば仕事がうまくいくのに…」「職場のコミュニケーションをもっと活性化させたい」「関係者と密なコミュニケーションを取りながら進める必要がある」──。

 私たちは、「コミュニケーション」という言葉を何げなく日常的に使っています。そもそもコミュニケーションとはどのような意味なのでしょうか。コミュニケーションという言葉は、ラテン語の「Communus(コミュニス)」から来ており、「分かち合うこと」を意味します。コミュニケーションは、自分の考えや思いを相手に伝えることだと思われがちですが、一方的に伝えるだけではコミュニケーションとは言えません。互いの考えや思いを共有し、「分かち合うこと」で初めてコミュニケーションになるのです。

 「分かち合うこと」は、簡単に思えて、実はなかなか難しいことです。相手がどのような考えを持っているのかをくみ取り、相手を理解しなければなりません。単に相手の話を聞くという態度ではなく、相手の考えを理解しようとする積極的な態度が必要となります。互いの考えや思いを分かち合うためには、伝達する手段が必要です。1つは、言葉を媒体とするものです。もう1つは言葉以外の行動で、表情や顔色、目線、身振り、声の調子、体の姿勢などが媒体となります。

 また、コミュニケーションの距離感もさまざまです。
・1対1のコミュニケーション
・複数や集団に対するコミュニケーション
・インターネット上での相手が見えないコミュニケーション

 皆さんも経験があると思いますが、生活していると、周りに人が集まってきたり、あるいは人が離れていったりします。これも全て自分自身のコミュニケーションの積み重ねの結果です。どのようなコミュニケーションをするかによって、人間関係が決まってきます。コミュニケーションを取ることは重要だと分かってはいても、それがなかなかうまくいかないことも多いのではないでしょうか。皆さんの周りで、コミュニケーション能力が高いと言われる人はいますか? もしいたら、その人がどのような行動を取っているか思い出してみましょう。次のような行動ではありませんか。

・分かりやすく話ができる
・聴き上手なので、相手が話したくなる
・話していると元気になる
・質問がいつも的確である
・話の筋道が明確なので分かりやすい
・相手に共感している
・相手の立場を考えた会話をしている

 整理すると、コミュニケーションが上手な人には、次のような3つのポイントがあるようです。