40~60%の達成見通しの目標設定が理想

[1]Specific:具体的であること
 達成すべき目標は、具体的にイメージできるようにする必要があります。目に見える具体性がないと、アクションに結び付いていきません。誰が聞いても何を達成したいかが分かるようにする必要があります。

 例えば、「ダイエットをする」ということを目標にするのではなく、「今から12月末までに体重を10kg減らす」という目標にするのです。目標が具体的であれば、実現するための方法や計画を考えやすくなります。

[2]Measurable:測定できること
 目標の達成度合いが測定できるように、内容を定量化して表します。達成が測れない目標は、目標とは言えません。最も分かりやすいのは、数値にすることです。例えば、先ほどの「体重を10kg減らす」という目標であれば、数値が明確です。体重計に乗れば、達成できているかどうかを測定できます。測定可能な目標であれば、誰でも成果を確認することができますし、達成度合いが明確になります。

 測定できない目標としては、例えば「この案件については、できる限り早く関係部署と意思疎通を図っておく」といったものが考えられます。この例では、何をもって達成できたとするのかが明確ではありません。

 数値化が難しいものは「達成された状態」を具体的な言葉で表現します。この例を測定できる目標にするためには、「今月中に、営業部と技術部に対して案件の内容説明を1回行い、疑問点を解決しておく」とします。これであれば達成度合いが分かります。

[3]Achievable:達成が可能であること
 「達成可能」という意味は、目標を達成できると信じる確信度合いです。あまりにも遠くあいまいな目標では、モチベーションが上がらず、具体的な行動につながりません。一方で、低すぎる目標では力を出し切る必要がなく、最大限の成果を得られません。

 そこで、目標設定の時点で達成の見通しが40~60%程度であることが理想です。これよりも低ければ目標が高すぎるし、逆に高ければ目標が低すぎることになります。設定した目標が、取り組もうとするモチベーションにつながるのかどうかがポイントです。