伊本貴士=メディアスケッチ 代表取締役 兼 コーデセブン CTO、サートプロ IoT技術講師、IoT検定制度委員会メンバー
伊本貴士=メディアスケッチ 代表取締役 兼 コーデセブン CTO、サートプロ IoT技術講師、IoT検定制度委員会メンバー
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 今、世界では「ものづくり革命」が起きています。個人やベンチャー企業発の「ものづくり」ブームがその中心を担っています。日本ではあまり報じられていないためか、ものづくり革命が起きていることを知らない人が多く、非常に残念です。このものづくり革命を日本でも起こすことができれば、日本が抱えるさまざまな課題が解決できると思います。

 今回は、ものづくり革命の経緯と技術を取り上げます。

ものづくり革命とは?

 ものづくり革命のきっかけは、「Arduino(アルドゥイーノ)」の誕生だと言われています。Arduinoの開発は、イタリアの有志が集まった非営利のプロジェクトとして始まりました。安価なプロトタイプシステムを実現することを目的に開発されたマイコン(センサーやモーターを制御する装置)、それがArduinoです。 

 Arduinoは現在、世界的なブームと言えるほど広く使われています。その理由は、以下の3つです。

[1]標準モデルの装置で3000円程度と安価であること。
[2]比較的簡単なプログラミングでLEDやセンサー、ロボットの制御が実現できること。
[3]オープンソースハードウエアであること。

 オープンソースハードウエアとは、全ての仕様が公開されているハードウエアことです。すなわち、Arduinoでは電子回路に関する設計情報などが全て公開されているのです。