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熱血IoTコンサルタント伊本貴士の新技術を斬る

「異常検知=予知保全」と思っていませんか?

第20回 予知保全の価値と導入のポイント

  • 伊本貴士=メディアスケッチ 代表取締役、サイバー大学客員講師、サートプロ IoT技術講師、IoT検定制度委員会メンバー
  • 2017/04/12 05:00
  • 1/2ページ
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 IoT(Internet of Things)が今後、全ての製造業にとって欠かせない技術となる。このことを否定する人は今やほとんどいないでしょう。では、IoT化に取り組む際に、最初のプロジェクトとして具体的に何を実施すればよいと思いますか?

 現時点で最も身近なプロジェクトは「予知保全」だと思います。予知保全とは、機械の音や振動などの異常から機械の故障が発生することを予測し、管理者に通報を行う仕組みのことです。既に、いくつかの企業が予知保全についてソリューションを提供しています(関連記事1)(関連記事2)。

 展示会においても、多くの企業が予知保全に関する展示を行っています。予知保全はIoTの中でも分かりやすく、コスト削減に「効果がありそう」に見えます。そのため、比較的普及が早いのではないでしょうか。私は、もう今年中に流行するのではないかとみています。

本当に故障を予知できるのか?

 ここで、もし皆さんから「予知保全のシステムを導入すれば、本当に機械の故障を予知できるのか?」と質問されたら、私は「分かりません」と回答します。でも、「予知保全のシステムを導入すれば、本当に機械が異常を示していることを検知できるのか?」と聞かれたら、「分かります」と答えます。

 異常を検知することは非常に簡単です。これまでの傾向と違うことを検知すればよいからです。これは非常に数学的な話なので、データさえ取ることができれば、後は計算すればよいだけです。しかも、最近では非常に優秀なプログラムライブラリーがあるので、100行ほどのプログラムを書けばすぐに実現可能です。

 では、なぜ、故障を予知することを「できる」と言い切れないのでしょうか? それは、「異常=故障の前触れ」とは言い切れないためです。

 例えば印刷機があるとしましょう。その印刷機が故障しそうなときに、「故障の前触れ」となる現象は何なのか。それは、音かもしれないし、振動かもしれない。音だとしても、音量かもしれないし、周波数の高さかもしれません。異常を検知するために必要なセンサーの数は10個かもしれないし、40個必要なのかもしれないのです。つまり、「何が異常か」を調べるのは「やってみないと分からない」というのが本当のところです。

 またこれを、人工知能を使ってある程度故障を予知できるようにするためには、「学習」させなければなりません。一定の効果を出すための期間は、3カ月かもしれないし、3年かもしれません。つまり、予知保全には「期間」と「試行錯誤」が必要なのです。

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