産業用ネットワークの流れと注意事項

 IoT時代の産業用ネットワークには次のような流れがあります。

・IoT時代に、産業用ネットワークの標準化やオープン化は非常に重要である。
・産業用ネットワークは従来、接続が限定的であったため、各メーカー独自のプロトコルと共にオープン規格が多数存在する。淘汰が自然に発生する通信規格の一般論は通用しない。
・製造現場の世界は「変える」ことに対して非常に保守的であるといわれる。だが、IoTでは設備が接続することが必須のため、標準化はこれまで以上に加速する。
・産業用ネットワークでは、上記の各階層において目的を達成するための各種ネットワークが存在する。従って、IoTへの流れや接続の特性から、世の中の動向がどのようになっているのかを常に注視する必要がある。
・あらゆる設備を接続し、データを収集して有効活用するために、各企業は長期的な流れを意識した設備の購入を考える必要がある。
・従来の設備との互換性を意識しつつ、IoTの本質である「つながること」を前提に、汎用性の高いプロトコルを採用した設備や機器の導入に力を入れなくてはならない。そのため、オープンネットワークの特徴や動向などを把握する必要がある。

 加えて、設備導入の際に接続ネットワークに関しては、以下のことを考慮する必要がある。

[1]仕様(用途にあった接続仕様であるか否かなど)
[2]標準化団体の参加企業
[3]オープン化状況(プロトコルが一般に公開されているかなど)
[4]導入や問題発生時のサポート体制
[5]相互接続の認証を実施する機関の存在の有無
[6]市場のシェア(地域別で確認)
[7]将来性(Ethernet化やワイヤレス化などの流れ)

 次回は、生産管理システムとIoTプラットフォームを取り上げます。