米半導体大手のインテル(Intel)が、自社が持つ映像技術「インテルTrue VR」と「インテルTrue View」への取り組みを強化している。

 True VRは同社が開発したVR(仮想現実)技術で、2月の平昌五輪や米プロバスケットボールNBA、米プロゴルフPGAツアーなどで360度映像のライブストリーミングやハイライトの配信を行ってきた。

NBAの試合会場に設置された、従来型の「True VR」用カメラポッド。カメラを12基内蔵する
NBAの試合会場に設置された、従来型の「True VR」用カメラポッド。カメラを12基内蔵する
(図:インテル)
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 True Viewは、「イスラエルのスタートアップ企業リプレー・テクノロジーが開発したFreeD」と呼ばれる技術を基にしたもの。FreeDはスタジアムやアリーナのスタンドにフィールドに向けた30~50台のカメラをぐるりと1周分設置。各カメラが撮影した画像をつなげ、さらに補完画像を生成することで視点を移動するような動画を作成できるという技術だ。

インテルの「True View」を紹介するWebページ
インテルの「True View」を紹介するWebページ
(図:インテル)
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 インテルは2016年にリプレー・テクノロジーを買収し、同技術の開発を続けてきた。米プロアメリカンフットボールNFLの優勝決定戦「スーパーボウル」のテレビ中継では昨年と今年、選手の視界を擬似的に生成する、いわゆる自由視点映像を「Be the Player」という名称で放送した実績を持つ。