2016年に米国のソーシャルメディアで最も価値が高かったスポーツ選手は誰か――。そんな調査結果が2017年1月11日に発表された。1位に輝いたのは、プロアメリカンフットボールNFLのシアトル・シーホークスに所属するクオーターバックのラッセル・ウィルソン選手だった。
ソーシャルメディアで価値が高い選手のランキングを米120 Sports社と共同で測定した米MVPindex社のWebページ
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 これはソーシャルメディア測定企業の米MVPindex社とデジタルスポーツネットワークの米120 Sportsが共同で測定し、ランキングを作成したものだ。米国のプロ・アマ、4万3000人以上の選手、リーグ、ブランドを1年を通して独自のアルゴリズムでツイッター(Twitter)やフェイスブック(Facebook)、インスタグラム(Instagram)、ユーチューブ(YouTube)などのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)をトラッキングして解析している。

 特に3つの分野、ファンやフォロワー、インプレッションなどの「リーチ」と、“いいね”やコメント、リツイートなどの「エンゲージメント」、ポジティブやネガティブな書き込みに焦点を当てた「カンバセーション」をスコア化したということだ。

 この解析についてMVPindex社のカイル・ネルソン共同設立者は「長い間、ソーシャルメディアの価値基準はフォロワー数が元になってきた。しかしMVPでは量が質を意味していないと考えている。我々の高度なエンゲージメント価値評価ツールは、ソーシャルメディアのインプレッション、エンゲージメント、バイラル性などを見て本当に価値があるかどうかを判断する手助けをする」と調査の意義を強調している。

フォロワー少なくても高評価

 今回、ラッセル・ウィルソン選手は2年連続でトップとなったが、総フォロワー数は約800万人で、6位に入ったプロバスケットボールNBAのスター、レブロン・ジェームズ選手の8000万人の10分の1に過ぎない。

ソーシャルメディアで最も価値がある選手トップ10
(出典:米MVPindex社、米120 Sports社)
順位選手競技リーグ
1ラッセル・ウィルソンアメリカンフットボールNFL
2オデル・ベッカム Jr.アメリカンフットボールNFL
3J.J.ワットアメリカンフットボールNFL
4ロイ・マッキロイゴルフPGA
5コナー・マクレガー総合格闘技UFC
6レブロン・ジェームズバスケットボールNBA
7タイガー・ウッズゴルフPGA
8リチャード・シャーマンアメリカンフットボールNFL
9トム・ブレイディアメリカンフットボールNFL
10ロブ・グロンコウスキーアメリカンフットボールNFL

 しかし、ウィルソン選手はジェームズ選手の2倍もSNSに投稿しているのだという。さらにネルソン氏はウィルソン選手について「影響力がある」と評し、「ウィルソン選手のコンテンツはよくある『さあ、これが自分だ』というような(自己顕示が強い)ものよりポジティブなものが圧倒的に多い」と説明する。

 実際、ウィルソン選手のツイッターの投稿は、ポジティブな内容や聖書に基づくものがほとんどなうえ、歌手シアラとの再婚でも話題となっている。シアラと病気の子供を訪問した様子の写真も投稿していたりするのだ。

 ジャーナリストの渡辺史敏氏は2017年3月10日、イベント「ヘルスケア&スポーツ街づくりEXPO2017」(東京ビッグサイト)で、『「スマートスタジアム」米国最前線~競争勃発、「IT武装で体験向上」「複合施設化で街づくり」』と題した講演(事前登録で無料)をする予定