今回はIICにまつわる3つの話題を提供いたします。

一つはIICと外部団体との連携についてです。2016年9月、10月はIICによる国際的な相互接続性実現のための活動がより活発かつ現実的な成果を実らせた期間となりました。日本における活動としては、総務省、経済産業省が支援している「IoT 推進コンソーシアム(ITAC)」と協力作業合意書(MOU)を締結しました。その調印式は「CEATEC 2016」前夜祭の10月3日、会場で実施しました。 これを受け、ITACとは10月中旬から具体的な協力活動領域および実施方法に関する打合せが開始されています。具体的にはIoTソリューションの相互接続性実現のためにTestbed や実証実験といった領域での協力方法、標準化活動などについて議論をしています。

 二つは、IICの特徴についてです。日本を含む多くのIoT推進団体との協力協議を通じて、IICのユニークな点が明確になってきました。Testbedプロジェクトの実践経験、リファレンスやガイダンスに関するホワイトペーパー、テクニカルレポートの出版、戦略やシステム開発、Testbed開発に関するベストプラクティス(確立されたプロセス)の存在など、IICの活動に携わっていると当たり前となった事実が、実は非常にユニークな特徴となっています。

 最後に、IICの知財の取り扱いについてです。この2カ月間、日本の大手企業へのコンソーシアム参加勧誘活動でTestbedや標準活動といった項目以外で最も多く質問を受けたのは知的財産の取り扱いについてでした。知財について、公式な記述はiiconsortium.orgに掲載されていますが、IIC 事務局担当からの説明がその本質を示していましたので、その内容をご紹介します。