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新幹線のパワーエレクトロニクス進化の歴史

新幹線のパワーデバイス、GTOからIGBTの時代へ

SiC採用の次世代新幹線「N700S」はなぜ誕生したのか【第3回】

  • 上野雅之=東海旅客鉄道 新幹線鉄道事業本部車両部長
  • 2017/05/31 05:00
  • 1/4ページ
※この記事は、2016年11月28日から29日に開催された「パワーエレクトロニクス・サミット2016」(日経エレクトロニクス、日経テクノロジーオンライン主催)における上野雅之氏の講演『東海道新幹線における技術開発――SiC採用の駆動システムを搭載したN700Sの開発について』の内容を編集したものです。今回はその第3回です。前回はこちら

IGBTは高スイッチング周波数が魅力

 GTOの時代が長く続いたあと、700系の時にIGBT素子が出てきた(図1)。IGBTの魅力は、高いスイッチング周波数だ。スイッチング周波数が小さいとノイズが出る。静粛性はお客様へのサービスとして重要で、車内騒音や各電子機器に対するノイズもGTO時代は非常に神経を使っていた。スイッチング周波数が420Hzから1500Hzに高くなり、きれいな正弦波形が得られるということは、効率向上を含めて非常に魅力的だった。そのため何とかうまく車両制御に使えないかと開発がスタートした。

図1 素子の比較
[画像のクリックで拡大表示]

 実は開発当初のIGBTは2種類あった(図2)。前者は圧接型と言われる平べったい形で、300系のGTOに近い構造で両面冷却タイプのパッケージだった。後者は絶縁型のモジュール型で、片面冷却だった。圧接型はGTOに近いが、モジュール型はかなり形が変わってしまうというのが、外見での印象だった。

図2 CI素子の変遷
[画像のクリックで拡大表示]

 これを従来の設計方式で1種類に決めてしまうと、別のIGBT型を提案したメーカーは他社から素子を買って作るしかない。メーカーから技術的なことを聞き、どちらかを選ぶ決断を迫られたが、残念ながらまだ実績の少ない半導体の優劣を判別することは困難で、決めかねた。そこで、二つの素子を共存させる方法を探すことになった。

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