國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長
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國井 良昌=國井技術士設計事務所 所長
 はじめまして。國井技術士設計事務所所長の國井良昌と申します。設計コンサルタントとして日々、いろいろな日本企業を指導しています。このコラムは、若手技術者を対象に、将来、世界で戦える設計マネージャーへと導くお手伝いをいたします。これにより、日本企業の競争力を高める設計者の育成に関して一翼を担えるコラムになるように努めたいと思います。

 さて、先日、私の事務所に次のような質問が寄せられました。

【質問1】
 私は、この4月に電子部品メーカーに入社しました。これから1カ月の間、文系も含めた総合教育が合宿形式で計画されています。その後、5月に技術基礎教育を行い、6月1日に配属先が決まります。私は機械系の学校を卒業したので、設計部か生産技術部への配属を希望しています。この先、どのように勉強したらよいでしょうか。ちなみに、私は世間では「リケジョ」と呼ばれる女性技術者です。よろしくお願いします。

 この質問に対する私の回答はこうです。

【回答1】
 4月1日の入社式と同時に配属先が決まり、翌日から現場という日本企業は数多く存在します。あなたの場合は2カ月もの研修期間があるのですから、とても良い企業に入社したと思います。では、回答です。あなたの会社には技術教育部や配属された部門に新入社員育成プログラムがあると思います。まずはその存在を確認し、会社の方針に従ってください。もし、それがない場合は、自己研鑽(じこけんさん)に励むということになります。

技術が最も大切?

 技術系新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。入社式から1カ月が経とうとしていますが、少しは周辺の環境に慣れましたか。技術者たるもの、早く実務に使う技術を身に付けなければと焦っている人もいるかもしれません。でも、まずは技術よりも、複雑化した環境と人に慣れることの方が大切です。